血液ガスのやり方コツ、判断方法、部位別

血液ガスをとるときはどんなとき?

看護師が血ガスを取るのは体が元気に活動できる状態になっているかどうかを確かめるためといわれています。
血液ガスを調べるためには 主要4項目であるPO2やPCO2、pH、HCO3-を確認する必要があり、酸素や二酸化炭素などの量や酸塩基平衡が維持されているのかというのを確かめるのです。
血液ガスを採る場合は2通りほどあり、緊急時と、状態が安定しているときの評価目的のためにとります。
救急外来への搬送時や、病棟で急変が起きた際などに血ガスが採られます。一刻を争うため、準備でき次第すぐに検査となります。
人工呼吸器などを使用している場合の評価目的として血液ガスが採取がなされることもあり、肺や循環、代謝機能がどう保たれているのかが確認されます。

血液ガス|大腿、上腕、 橈骨と採血する部位についてそれぞれの考察

血液ガス分析は呼吸状態をみたり代謝に問題がないかをデータからみます。呼吸不全や人工呼吸器使用中などに、体内の酸素量や二酸化炭素量が適切かを分析したり、代謝に問題があるといわれる心肺停止時や原因不明のショック時、糖尿病性ケトアシドーシス時などになりそうな患者の体で、どこで問題が起こっているのを探ったり、代謝にどの程度異常があるかを評価します。
血液ガス検査時の動脈採血場所は大腿部と橈骨・上腕部です。大腿では血管が太く、穿刺が簡単で痛みも少ないため、いちばんよく採血されるのがこの部分になります。橈骨では神経障害のリスクは少ないですが、手に近く痛みが強いという特徴がありますので、大腿部についで2番目によく採血される部位です。上腕では血管が太いので、穿刺は比較的簡単ですが、正中神経損傷のリスクがあるため、大腿動脈と橈骨動脈に穿刺が難しい時に選択されるようになっていて、3番目によく採血される場所です。

簡単!血液ガスのやり方のコツ

血ガスを採取したら分析を行います。血液ガス分析からは酸素化や換気、腎機能系の代謝や酸塩基平衡がわかります。はPaO2が80から100Torr、Sao2の値が95~97%だと正常です。換気はPCO2が35から45Torrだと正常、代謝はHCO3-が22~26mmol/Lだと正常、酸塩基平衡はpHが7.35~7.45だと正常といわれています。
まずはじめに、アシデミアとアルカレミアがどうかpHから判断します。pH<7.4ならアシデミア(酸血症)を、 pH>7.4ならアルカレミアというアルカリ血症の可能性があるということです。 アシデミアとアルカレミアは血液の状態を示し、アシドーシスとアルカローシスだと、血液が酸性かアルカリ性になるような病態や変化があることを示しているのです。 また、7.35±0.05から逸脱しているとアシデミア・アルカレミア、アシデミア、アルカレミアに傾くような状態はアシドーシスとアルカローシスとよばれます。 続いて呼吸性と代謝性は胴かについてPCO2とHCO3-から判断します。pHでアシデミアかアルカレミアか判断後は、その原因が呼吸にあるのか代謝にあるのかを調べます。PCO3-の上下への逸脱と、CO2の上下への逸脱のどっちが大きいかで判断されることになります。 その次に、代償作用が機能しているのかをCO2とHCO3-の代償作用をみて判断します。代謝性アシドーシスの場合は、HCO3-が減少し、体が酸性に傾く傾向があるのを中性に戻そうとするため、CO2という酸が呼吸で排出されます。そのため、血中CO2は減少し、これが代償といわれます。 HCO3-が減っていると、増やそうと働いて反対の反応になり、CO2が減る傾向があるのです。 また、代償作用は体をもとに戻そうとする作用なので呼吸性・代謝性のどちらかという元の原因は超えません。 代謝性アシドーシスの代償効果でHCO3-が減る時は、pHが中性を超えるほどには減少は見られず、振れ幅と原因となる病態よりも小さくなるといわれています。 塩基過剰に関連して代償が生じているか判断する場合は、酸塩基平衡のうち、代謝性の因子を表す指標の1つとされるである塩基過剰について調べます。基準値は、0±2mEq/Lとされ、呼吸の影響を取り除いたときの血液の状態がいずれに傾いているかを判断するための指標を用い、代謝がどちら寄りになっているかを調べます。-2より小さければ、代謝性アシドーシス/呼吸性アルカローシスの代償、+2より大きければ代謝性アルカローシス/呼吸性アシドーシスの代償です。 呼吸性アシドーシス/アルカローシスでは、代償の有無で急性的か慢性的かが判断されます。代償が起こってない場合が急性、代償が起こっている場合が既に数時間から数日経過している慢性です。 その後、代謝性アシドーシスの原因をAGから判断します。基本的には身体の中の陰イオンと陽イオンは同じ数です。そのため、Na+からHCO3-とCl-を引くと、体内の有機酸がどれくらいあるか推定でき、代謝性アシドーシスの原因を調べることができます。 アニオンギャップ(AG) の正常値は12で、Na+ − (Cl- + HCO3-)という形で表わされています。アニオンギャップの値が上昇する代謝性アシドーシスでは、不揮発酸と呼ばれる物質が溜まっている状態になっています。不揮発酸とは、乳酸やケトンなどのことです。乳酸は、血液ガス測定器や採血で乳酸を図っていきます。ケトンは尿を採取してケトン体の有無を確認します。腎不全の疑いがある場合にはクレアチニンを計測します。そして、病歴を確認して薬剤などについても見ていきます。